- 「ドローハンドのアウツの数え方と、勝率の計算方法がわからない…」
- 「そもそもアウツとは何なのか、どうやってポーカーで活用すればいいのかわからない…」
上記のようなお悩みを抱える方へ、本記事ではアウツの基礎知識から実戦での応用方法まで解説していきます。
具体的には、アウツの数え方・オッズの計算方法・練習問題など、ポーカーの数学的基礎を学べる内容になっています。
本記事をお読みいただけたら、ドローハンドでのコールが適切かどうかを判断するコツが、つかめるようになるでしょう。
ポーカーにおけるアウツとは?
ここでは、ポーカーのアウツとは何なのかを解説します。
アウツとは?
アウツとは、ドローハンドを完成させるためのカードのことを指します。
ドローハンドとは、あと1枚で役が成立する状態の手札です。
たとえば、手札にハートが2枚、ボードにハートが2枚ある場合、フラッシュドローをもっていることになります。
ハートを引けば役が完成するため、デッキに残っている9枚のハートがアウツです。
フロップ段階で9枚のアウツがある場合に、ターンでハートを引ける確率は
「9 ÷ 47(残りのデッキ枚数) x 100 」
で約19%です。
アウツを引いたら勝てると仮定した場合、これが勝率になります。
2と4の法則で勝率を求めよう
「2と4の法則」を使えば、アウツの枚数からおおよその勝率を素早く計算できます。
たとえば、アウツが8枚ある場合、フロップの段階では「8×4=32%」、ターンの段階では「8×2=16%」と計算できます。
フロップの段階では、2回カードを引くチャンスがあるため4を掛け、ターンの段階では残り1回のため2を掛けます。
この法則を使えば、プレイ中に簡単に勝率を計算できるようになります。
練習を重ねることで、典型的なドローハンドの勝率を瞬時に判断できるようになるでしょう。
ポーカーにおけるオッズとは?具体的な計算方法と早見表
ここでは、主にオッズについて詳しくご紹介します。
オッズとは?
ポーカーにおけるオッズは、コストとリターンの比率を数値で表したものです。
オッズを計算することで、必要な勝率を導き出すことができます。
たとえば、ポットが100で相手が50をベットした場合、コールに必要な金額は50となります。
このとき、50のコストに対し150のリターンが得られるため、リターンは3倍となり、オッズは3:1になります。
つまり、4回に1回以上勝てば、そのプレイは数学的に正しいと判断できます。
なぜなら、3回連続で負けた場合に150を失っても、4回目に勝利して150を得れば、損益が相殺されるからです。
プラスマイナス0の地点(イーブンポイント)以上の勝率を期待できれば、そのプレイは適切だと言えます。
アウツとオッズの関係性
アウツの枚数から手札の勝率を求め、オッズの計算から必要勝率をもとめます。
手札の勝率が、必要勝率以上であれば、そのコールは適切と判断できます。
そのため、2と4の法則とベットサイズ別の必要勝率を把握しておくと、実戦で役立ちます。
オッズの早見表
プレイ中にオッズを計算するのが難しい場合に備えて、簡単な早見表を用意しました。
ポットに対する相手のベット額の比率を基に、必要な勝率をまとめています。
ベットサイズ(ポット比) | 必要勝率 |
---|---|
25% | 16.66% |
50% | 25% |
75% | 30% |
100% | 33% |
200% | 40% |
これらの典型的なベットサイズを覚えておけば、実際のプレイでも応用できます。
たとえば、ベットがポットサイズ以下でハーフポット以上の場合、必要勝率が30%程度だと感覚的に把握できるでしょう。
余談ですが、ダブルポットのベットは40%の勝率が必要なため、ブラフに使うと非常に強力なプレイになることがわかります。
ポーカーのアウツとオッズ計算の練習問題
ここではアウツとオッズの計算を、問題を通して練習していきましょう。
簡単な解説もしているので、ぜひ挑戦してみてください。
問題1:ストレートドロー
あなたはフロップで、手札が「5・6」、ボードが「7・8・A」のストレートドローを持っています。
ポットサイズは200で、相手は100ベットしてきました。
この場面でのコールは正しいでしょうか?
▼回答&解説
それではアウツとオッズ計算を活用して、このハンドを解説していきます。
アウツは、「4」が4枚と「9」が4枚の計8枚あるので、勝率はおおよそ16%だとわかります。
オッズは300のポットに対して、コールするのに100必要なので、必要勝率は25%です。
勝率16%だと必要勝率の25%に達していないため、この場面だけを考えるとコールは不正解になるでしょう。
ただし、あと2回引くチャンスがあるため、リバーまでいければ勝率32%ほどあります。
したがって、将来的な利益(インプライドオッズ)を期待できるため、コールが適切と言えるでしょう。
問題2:フラッシュドロー
あなたはターンで、手札が「♥10・♥9」、ボードが「♥A・♥K・♠7・◆4」のフラッシュドローを持っています。
ポットサイズは500で、相手は500(ポットサイズ)ベットをしてきました。
この場面でのコールは正しいでしょうか?
▼回答&解説
アウツはデッキにあるハート9枚なので、勝率はおおよそ18%だとわかります。
ポットサイズのベットなので、約33%の勝率が必要です。
ここは明らかに必要勝率が足りていないため、ほとんどの場合コールは不正解でしょう。
問題3:セミブラフ
あなたはターンで、手札に「♠8・♠9」を持ち、ボードには「♠J・♠Q・♥4・◆2」が出ています。
したがって、スペードのフラッシュドローとストレートドローを持っています。
ポットサイズは300で、相手は150ベットしてきました。
この場面でのコールは正しいでしょうか?
▼回答&解説
アウツはスペードの9枚とストレートドローのTが3枚(Tsは除外)で、合計12枚あるため、勝率はおおよそ24%です。
オッズは450のポットに対して、コールするのに150必要なので、必要勝率は約25%です。
勝率が必要勝率にわずかに届いていませんが、ここでブラフレイズをすれば、相手を降ろせる可能性があります。
このように、ドローハンドでのブラフを「セミブラフ」といい、役が完成するか、相手を降ろして勝つことを狙います。
まとめ:アウツを活用してポーカースキルを向上させよう!
本記事では、ポーカーを数学的に正しくプレイするための基礎知識であるアウツやオッズの活用法について解説し、実践的な練習問題も紹介しました。
アウツやオッズを理解し、プレイに反映させることで、アクションの判断精度が向上し、より戦略的なポーカープレイヤーになることができます。
まずは、基本的なアウツの数え方とオッズの計算をしっかりとマスターし、実戦で少しずつ応用していくことで、徐々に自信をつけていきましょう。