- ポーカーのコールとは何なのかを知りたい
- チェックやレイズ・フォールドなど、他のアクションとの違いがわからない
- 具体的にどのような場面で、コールをすれば良いのか基準を知りたい
そのようなお悩みの方へ、本記事ではコールなど基本的なポーカーのアクションを、わかりやすく解説していきます。
さらに、コールをすべき場面や、するべきではない場面も、具体的なシチュエーションを想定してご紹介しています。
練習問題も用意しているので、実戦的な知識を学ぶことも可能です。
ポーカーで少しでも上手くコールできるようになりたいという方は、ぜひ参考にしてください。
ポーカーのコールとは?他のアクションとの違い
ここでは、ポーカーのコールと他のアクションとの違いを解説します。
▼カジノポーカー用語一覧
用語/記号 | 意味 | 具体例 |
---|---|---|
Bo (Board) | ボードに出た5枚の コミュニティカード | AJ443 (エース、ジャック、4、4、3) |
H (Hand) | 手札に持っている2枚のカード | JT (ジャック、テン) |
P (Pair) | ワンペアの略 | J ペア (JがボードのJとペアになる) |
2P (Two Pair) | ツーペア | A44 (Aと44のツーペアはボードから) |
FH (Full House) | フルハウス | 4とAのフルハウス (44A) |
S (Straight) | ストレート | 例:56789 の連続したカード |
F (Flush) | フラッシュ (同じスーツの5枚のカード) | 例:♠2, ♠4, ♠6, ♠8, ♠K |
Trips | 同じランクのカード3枚 | 例:444 (4のトリップス) |
Quad | フォーカード 同じランクのカード4枚 | 例:4444 (4のフォーカード) |
Gutshot | ガットショット (ストレートドローの一部欠けた形) | 例:A, 3, 5, 6, 7 (4が足りない) |
OESD | オープンエンドストレートドロー | 例:9, T, J, Q (Kか8でストレート完成) |
Nuts | 最強のハンド | 例:ストレート完成時のナッツ |
BD (Backdoor) | バックドアドロー (ターンとリバーで連続して必要なカードが揃うドロー) | 例:バックドアフラッシュ |
Equity | ハンドが勝利する確率や期待値 | 例:30% equity(勝率30%) |
Pot Odds | コールするためのポットに対する ベットの比率 | 例:3:1 のポットオッズ |
コール
コールとは、前のプレイヤーが賭けた金額と同額を賭けるアクションのことです。
例を挙げると、相手が100ベットした後に、同額の100を出すのがコールです。
ポーカーでは、参加者の全員が同額(0を含む)を賭けるまで、次の段階に進むことができません。
もし、あるプレイヤーがベットした後に、他の全員がフォールド(降りる)した場合、ベットした人の勝利ということになります。
ベット
そのラウンドで一番最初に賭け金を出すことを、ベットといいます。
通常、最小ベット額はビッグブラインドの額と同じであることが、一般的なルールです。
ブラインドとは強制ベットのことで、プリフロップ段階で特定のポジションのプレイヤーが払います。
スモールブラインド(SB)とビッグブラインド(BB)の2種類があり、通常SBの額はBBの半分です。
テキサスホールデムのテーブルでは、「$5〜$10」という表記がよく見られますが、これはブラインド額を示しています。
レイズ
レイズとは、前のプレイヤーの賭け金にさらに上乗せして賭けるアクションのことです。
たとえば、相手が200ベットした後に、自分が400賭ける場合、それがレイズに該当します。
このとき、400賭けていますが、レイズ額は上乗せ分の200だけです。
レイズ額(上乗せ分)と合計の賭け額は、異なるので気を付けましょう。
なお、レイズ額の下限は通常、相手のベット額以上にするのが原則的なルールです。
上記の例であれば、最低でも200以上ということになります。
チェック
チェックは、いわゆるパスのことで、賭け金を出さずに次のプレイヤーにアクションを回すことです。
全員がチェックで回った場合、次のラウンドまたは、ショーダウンに進みます。
誰かがベットした場合、他のプレイヤーはコール・レイズもしくはフォールドする必要があり、チェックはできません。
フォールド
フォールドとは、いわば降参のことで、ゲームから降りることです。
たとえば、相手がベットした後に、コールやレイズをせずにゲームから降りることを「フォールド」と呼びます。
フォールドするとその時点で負けが確定し、それまでにポットに入れた賭け金を全て放棄することになります。
全員がフォールドした場合、最後にベットまたはレイズをした人がポットを総取りします。
ポーカーでコールをする基準
ここでは、ポーカーでコールをする際の基準をいくつか紹介します。
以下は、あくまで代表的な例ですので、参考程度にしましょう。
実際のプレイでは、さまざまな要素を考慮する必要があります。
中程度のハンドを持っている
レイズするほど強くなく、フォールドするほど弱くないハンドを持っているときは、コールをします。
たとえば、ボードが「A・J・4・4・3」で、手札が「J・10」だと、現状ボードからできる2番目に強いペアを持っていることになります。
もしこの場面で、レイズをすると自分のより弱いハンドに降られ、強いハンドからはコールもしくはリレイズをされてしまうでしょう。
相手のベットサイズ次第ですが、このセカンドペアはフォールドするにはもったいない強さです。
このように、コールは中程度の手を持っているときに使われることが多いです。
オッズが合っている
オッズが合っているときにコールをするのは、数学的に正しいプレイになります。
オッズとは、簡単に言うとリスク対リターンの比率を示したものです。
たとえば、ポット100があり、相手が50ベットしてきた場合、コールするのに50必要です。
この場合、50のリスクに対して150のリターンとなり、オッズは1:3(50:150)になります。
これは、4回に1回(25%)以上勝てれば、数学的に適切なプレイということです。
したがって、自分のハンドの勝率が25%以上ありそうだと判断できる場合、オッズに合っているため、この場面でコールするのは正しいプレイと言えます。
相手がブラフをしていそう
相手が持ちうる手札の予想範囲(ハンドレンジ)の中に、ブラフが多いと判断した場合もコールが適切と言えます。
たとえば、ボードにハートが3枚以上出ている状況で、対戦者が強めにベットしてきたとしましょう。
この場面では、相手がフラッシュを持っているかのように感じますが、この役が完成する確率は3.25%しかありません。
そのため、対戦者のハンドレンジにブラフが含まれている可能性が、高いと考えられます。
もちろん状況次第ですが、もし相手がブラフをしていそうだと判断したら、弱いワンペアなどでもコールをするのが適切です。
苦しい場面だからといって、中程度の強さのハンドをフォールドし続けると、長期的にはマイナスになるでしょう。
ブラインドを守るため
ブラインドとは、特定のポジションにいるプレイヤーが支払う強制ベットのことです。
ブラインドのプレイヤー(BP)は、手札の強さに関係なく賭け金を出す必要があります。
このため、他のプレイヤーから見れば、BPは絶好のブラフのターゲットとなり得ます。
ブラインドを狙ったブラフのことを、「スチール」と呼びます。
たとえば、ボタンからT8でオープンレイズして、ブラインドを降ろそうとするプレイが該当します。
BPは、スチールからブラインドを守るために、弱い手札でもコールを検討しなければならない場面があります。
ポーカーでコールすべきではない場面
ここでは、ポーカーでコールすべきではない場面の参考例を、いくつかご紹介します。
弱いハンドをもっているとき
敵のベット額に耐えられない弱いハンドを持っているときは、素直にフォールドしましょう。
たとえば、ボードが「A・K・10・9」、あなたの手札が「5・5」のような状況で、強めにベットをされた場合などです。
なぜなら、自分の「5・5」よりも強いワンペアが沢山あるため、負けている可能性が高いからです。
もし仮に、コールをしたとしても、リバーでさらにベットをされたら非常に苦しい状況に陥ります。
弱いハンドをフォールドせずに無理してコールをすると、大負けする危険性があるので気を付けましょう。
オッズが合わない
オッズが合わない状況では、多くの場合コールをするべきではないでしょう。
たとえば、オッズが4:1であれば、5回に1回(20%)以上勝てなければ損失になってしまいます。
ただし、ポーカーには将来の利益を見越した「インプライドオッズ」という概念があります。
たとえば、ストレートドローで勝率が約16%ある場合、オッズが4:1だとマイナスのためコールは不適切です。
しかし、ドローを完成させて、後のラウンドでよりチップを稼げると期待できれば、コールは正当化されます。
プリフロップで初参加するとき
プリフロップで一番最初にコールで参加するプレイを、「リンプ」といいます。
リンプをすべきではない理由は、以下の2つです。
- ポットを獲得できない
- フロップ以降の主導権を握れない
オープンレイズをすれば、ブラインドを降せる可能性があり、その結果ポットを獲得できるチャンスが増えます。
しかし、リンプをするとそのチャンスが減り、他のプレイヤーに安くフロップを見せることになります。
ポーカーでは、前のラウンドでベットや最後にレイズしたプレイヤーが、後のラウンドで優位性を持つのが一般的です。
リンプをしてしまうと、これらのメリットを得られず、ゲームの主導権を握るのが難しくなります。
ポーカーのコールを練習しよう
ポーカーの問題を通して、コールの実戦的な練習をしましょう。
練習問題1:ドローハンド
あなたは「7・8」を持っており、ボードは「A・10・9」で、現状ストレートドローが成立しています。
この状況で対戦者がハーフポットベットをしてきた場合に、コールをするのは正しいでしょうか?
あなたの手にはアウツが8枚(Jと6の各4枚)あるため、ストレートを完成させる確率は約16%です。
オッズはハーフポットなので、必要な勝率は25%となります。
現状だけ見ると、オッズに合っていないため、コールは不正解かのように思えます。
しかし、後のラウンドで役が完成した場合には、さらに多くの利益を得られる可能性があります。
その分の利益を加味すれば、この場面でのコールは正しい選択と言えるでしょう。
練習問題2:アンダーペア
あなたはプリフロップでBBからJJで、カットオフ(CO)の3倍オープンレイズに対して、3倍のリレイズをしました。
フロップはAK5で、あなたがチェックをしたところ、対戦者が75%ポットベットをしてきました。
この場面でのコールは正しいでしょうか?
あなたのJJは強いハンドですが、ボードにAKが出たことでアンダーペアになってしまいました。
相手がAまたはKのペアを作っているとは限りませんので、現時点でJJがまだ勝っている可能性もあります。
ただし、プリフロップでリレイズしている大きなポットでアンダーペアをプレイするのは危険です。
さらに、相手のベットサイズも大きいため、ここはフォールドが無難でしょう。
練習問題3:ハイカード
あなたはプリフロップでボタンからAdQcでブラインドの3倍オープンレイズし、BBがコールしました。
ボードは以下の通りです。
- フロップ:8s7s2c
- ターン:4h
- リバー:Ks
フロップとターンは互いにチェックで回り、相手はリバーで1/3ポットのベットをしてきました。
この場面でコールをするのは、適切でしょうか?
リバーのキングが脅威に感じますが、相手がKでペアを作ったとは限りません。
また、相手はフロップとターンでチェックをしており、リバーでのベットサイズが小さいことから、ブラフの可能性が考えられます。
相手のハンドレンジには、AQ以下の役なしハンドが含まれている可能性があります。
そのため、AQでブラフキャッチのコールをするのは、適切な判断と言えるでしょう。
まとめ:適切なコールを身につけよう!
本記事では、コールを含むポーカーの各アクションを説明し、コールの基準や練習問題をご紹介しました。
適切なコールを身につけるには、相手のプレイスタイルやハンドレンジ、オッズの計算など多くの知識が必要です。
ただし、いきなり全てを学ぼうとするのは大変ですので、まずは無料アプリなどで経験値を積みましょう。
プレイを通じて、学んだ知識を実践することで、確実にスキルが向上していくでしょう。